当ブログについて

このブログは、国家公務員である筆者が、アメリカ合衆国ニューヨーク市にあるパーソンズ美術大学(Parsons School of Design)へ2年間留学するにあたって、経験を記録するために開設しました。

私は、法学部を卒業し、経済産業省へ入省し、資源・エネルギー政策、クールジャパン政策、中小企業政策等と7年間様々な行政分野に携わってきました。

そして、社会人8年目となる2017年8月より、留学の機会を得て、パーソンズの大学院プログラムにて学んでいます。公務員の留学先の専攻としては、公共政策学、経済学、経営学(MBA)等がメジャーですが、日本の公務員が美術大学にて「Master of Fine Arts = MFA」(美術学修士)を専攻するのは史上初とのことです。

パーソンズは、日本ではあまり聞きなれない大学ですが、近年の調査(※)では、アート&デザインスクール部門で、全米1位、世界2位の評価を得た大学です。私も留学準備のためいろんな大学を調べるまで知らなかった学校でしたが、様々な国籍、様々なバックグラウンド(デザイナー以外も!)の先生・生徒を擁する非常に活気のある学校です。
ロンドン学術評価機関Quacquarelli Symonds World University Rankings調べ(2015)

私のプログラムで具体的に学ぶことは、絵を描いたり彫刻をする「デザイン」や「アート」とはかなり違います。学部や学科を超えて、様々な学生とチームを組み、各分野の専門家も交えながら、デザイン思考、デザインリサーチ、スペキュラティブデザインといった手法や表現を学び、ビジネスや社会が抱える課題をあぶり出し、解決策を生み出すことを目的とした実践的なプロジェクトを行うプログラムとなっています。例えば、ニューヨークの貧困層向けの食糧難を解決するプロジェクトや、1000年後の地球環境をデザインするプロジェクトといった、非常にユニークな試みが展開されています。

ビジネスの世界では、MBAの取得が高く評価されてきましたが、近年はMFAを持っている人が高く評価されはじめているとも言われ、更にイノベーションを起こす力として「デザイン」が注目されてきています。AIやバイオ技術といった技術の革新に伴い社会のあり方が大きく変わりつつある中で、政策の立案にあたっても、前例を踏襲したアプローチではなく、デザイン思考やスペキュラティブデザインといった独創的なアプローチが重要になっていくと思っています。パーソンズで過ごす2年間で、自らこのようなアプローチができるようになるためにも、このブログで日々の学びを記録し、見返していきたいと思います。

本ブログでは、主に以下のような内容について、徒然と掲載していきます。

1.公共政策×デザインの可能性

2.パーソンズのプログラムについて (デザインリサーチ、スペキュラティブデザインとは?)

3.デザインスクール受験の経験

4.デザインスクールから見た今後の世界・日本のあり方

内容について、ご意見等ございましたら、コメント欄・お問合せフォームにてお送りいただけますと大変励みになります。よろしくお願いします!

なお、当ブログは、あくまで個人の見解を述べたものとなりますので、ご留意ください。

 

2017年12月27日 NAOKI

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